施術者の身体は、もう一つの治療道具である
「同じ鍼灸治療なのに、なぜ効果に差が出るのか?」
技術や経験だけでは説明できない部分が、鍼灸治療には確実に存在します。
その答えの一つが、施術者自身の体調ではないかと、私は考えています。
昨年、特に大きな不調を感じていなかった私は、
「もし施術者が不調な状態で治療を続けたら、何が起こるのか?」
という疑問を持ち、あえて悪習慣を続ける実験を行いました。
あえて悪習慣を続けてみた3ヶ月
実験内容
- 朝:エナジードリンク
- 昼:食後にお菓子
- 夜:コーラ
- 期間:3ヶ月間
一見すると、現代では珍しくない生活習慣です。
しかし、身体は正直でした。
実際に現れた症状
- 体重増加
(身長165cm/68.7kgで自己最高体重を更新) - 強い倦怠感
- メンタル不調
- 抜け毛・体臭の悪化
- 手足の痛みや違和感
→ 体感としては、糖尿病の初期症状のような感覚
この頃は、
・身体が重い
・集中力が続かない
・手の感覚が鈍る
といった変化を、施術中にも感じるようになりました。
生活習慣を整える実験へ
そこで現在は逆に、
生活習慣を改善すると、身体と施術はどう変わるのか
を検証しています。
現在の取り組み
- 体重:−6kg
- 毎日 9,000〜10,000歩 歩く
- 筋トレ(腹筋・スクワット中心)
- ジャンクフード・ジュースを極力控える
- 食事制限を意識
この生活を始めて、約2ヶ月ほど経ちました。
身体が変わると、施術も変わった
生活習慣を見直してから、
悪習慣中に感じていた症状はすべて消失しました。
身体が軽くなったことで、
- 集中力の持続
- 手の感覚の鋭さ
- 施術後の疲労の少なさ
が明らかに変わりました。
そして何より、
鍼灸治療の効果そのものが上がった感覚があります。
患者さんからは
- 「今日は鍼の響きがいつも以上に分かる」
- 長年通われている方が、症状改善に感動して思わず拍手
施術後に拍手をいただいたのは、正直初めてでした。
今年は、もっと拍手をもらえるように頑張ろうと思います(笑)
施術者の体調と“エネルギー”の話
これはあくまで仮説ですが、
施術者の体調が良くなれば、鍼灸治療の効果も向上する
という考えは、間違っていないと感じています。
鍼灸治療は、機械ではなく人の手で行います。
鍼を通して、何らかのエネルギーが伝わっていると考えても不自然ではありません。
実際、
- 患者さんの悪い気をもらって施術者が体調を崩す
- 症状の重い患者さんを治療した後に、自分も体調を崩す
こうした話は、業界では珍しくありません。
私自身も、経験があります。
字に元気がない、と言われた話
以前、患者さんからこんな話を聞きました。
小学生の頃、習字教室で何気なく字を書いていたところ、
先生から「今日は字に元気がないね」と言われたそうです。
その日は、本人自身も元気がなかったとのこと。
字ですら、その人の状態が表れる。
ならば施術も同じで、
鍼を通して施術者の状態が伝わっていてもおかしくない
私はそう考えています。
治療院選びの一つの視点
整骨院・整体院・鍼灸院・マッサージ店など、
治療院は数多くあります。
治療院を選ぶ際、
施術者がどのように自分の身体と向き合っているか
という視点を持ってみるのも、一つの判断材料になるかもしれません。
まとめ
- 施術者の体調は、鍼灸治療の質に影響する
- 悪習慣は、感覚・集中力・施術精度を確実に落とす
- 生活習慣を整えることは、治療の一部である
施術者自身の身体を整えることが、最良の治療につながる
今回の実験で、私はその確信を深めました。